ふたりは創作する/嘘而
 
夜明けといっしょに目を覚ます
お気に入りのいちごジャムを
トーストに塗って
飲みこんで
呑みこんで

体がべとつく感覚をおもいだし
半そでと長いスカートに着がえ
昨日から飼いはじめた水槽の中
ちいさな命にそっと
あいさつをする

階段をのぼるともう君はそこにいて
いつもと変わらない眩しい笑顔で
おはよう、だって

その笑顔をわたしは
もう何年も羨ましくおもっていて
ずるいと思っていて
ただ、ずっと
だいすきで

今日の空気をおもいっきり吸って
靴下は履かないで床の温度を感じて
君の瞳をみてその美しさを知って
生きてるって、おもう


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