サイエンスフィクションズ/竜門勇気
逆転する。(例えば、エンジンはピストンが爆発するごとに熱と運動を失い、ガソリンは漆黒の光とゼロ点振動する熱の粒になる。)
・慣性は静止と逆転し、二人の乗ったマシンのスピードメーターは10万とんで422kmをさしたままブレーキポイントに静止していた。(エネルギー保存則が逆転したため。桁数が10万kmまであるのは宇宙船のサーキットを流用していたため。)
・記録は0.7secだったという。
そしてどんでん返しだ。これはもうかんがえてある。
老人は少年に言う。
「僕らの未来はまだこれからだよ!」
少年は老人に言う。
「そうとも。君には酷な話じゃがな。」
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