旗 ?森村泰昌「なにものかへのレクイエム」から、想起発生それから収斂/ask
言葉で重い、自転車を
曳いて行く覚悟はあるのか
バランスの悪い身体を
何にも、拘束せず
いつでも自らを沈めることのできる
深い穴を近くに置きながら。
言葉の虚無の、砂浜を
歩き続ける覚悟はあるのか
それでもだって、
重い、おもい、おもい
咲いてしまった花はもう枯れることがないのだもの。
至近距離
海は、それでも
わたしからとても遠いということを知っている
親不孝でごめんなさい
などと言うすべての細胞に
母の血はやわらかく、あたたかかった。
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