黒き棒/蒲生万寿
 
小さな下らぬものが

寄り集まってデカくなったとしても

それがどれ程の力となるのか

下らぬものは所詮下らぬ

力と言ってもついぞ散漫になるばかりである

最初からデカくその粋(すい)を極めたものの力には到底かなわぬ

見よ

この底光りする黒き棒を

折れもせず

曲がりもせず

上から下、下から上を貫く

ただ強い、それだけの棒を

この力の意味を知れ

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