簡潔な好意/亜久津歩
 

どんな歓楽街よりも
ありふれた町の公園が
きみの四角い部屋が

どんな美食よりも
炊きたての白ごはんが
つめたい水が

どんな芸術よりも
赤子のようなキャンバスが
無言のノートが

どんな声援よりも
あまいセリフよりも
黙って そばにいてくれるきみが

すきだ

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