猫二題/……とある蛙
 
する。

猫はたまに薄目をあけ
確かめる。女房に逃げられないように。

逃げるわけは無く
猫を撫でながら
女房もうたた寝する。

逃げるわけは無くゆったりと
ひざの上に猫を乗せたまま
女房はため息をつく。

僕は薄目をあけ
確かめる。女房に逃げられないように。
僕とこれまで歩いてきてくれているのに感謝しながら

しかし、
そろそろ逃げられてしまう
と 感じた時
自分が猫と一緒に逃げ出した。
猫と一緒に逃げ出した。


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