嗚呼、原田芳雄(敬称略)/salco
 
ジマニアとして少年のように打ち興じる姿にも、飾り気のない人柄が窺え常々喜ばしく思って来た。
だからその流れでお歳暮の宣伝に一役買うのは構わないのだ、いやそんな事はどうでもよい。会社の重役然として黒縁の眼鏡をかけた原田芳雄の、70年代80年代を通じ極めて縄文チックにテストステロンの横溢を誇示してやまなかった眉毛が薄く細くなっているのを目の当たりにして、非常なショックを受けたのだった。
老化による中性化の波が彼をも洗うという、この現実。
何と、あの原田芳雄が笠智衆化しつつある……好々爺へ逐次変貌中、なのである。
思えば70に近いであろうから当然なのだが、私の愛した30代、40代の原田芳雄がこう
[次のページ]
戻る   Point(7)