誰かの手紙/番田 
 
ぼんやりと酒を飲んでいた。ぼんやり何を語ることなく、取り留めのない。話しを僕は振りまいている。友達は新しい仕事に決まったらしく、僕も転職したい。僕にはなぜチャンスが巡ってこないのかと思う。ふと目を落とすと日本の高級ホテルでもこんな石材はなかなか使っていないだろう。しかし安ホテルだ、エレベーターはついていなかった。

けれど何かをわからせられたなら何にもその思いのそのないままでー、考え込まされている僕の体。何でもないのだろうと思う。そう何一つ、すべては何ですらもないのだろう。最近飲み屋で、上司たちとぼんやり酒を飲んでいた。ってこれは既出か。こんなふうに書いていると終わりが無いのではないかと誰もが
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