monologue/
高梁サトル
べて消し去りたいとも願う
短編小説のような潔い結実に
焦がれる季節を繰り返し
花も手向けられず朽ちてゆく
墓標の下に眠る骸たちは沈黙の彼方へと
器用にこなす不器用な指先を
アルコールで誤魔化しながら
この先もずっとこうなのだと
こんなものを続けていくのだと
ひとつの機械の歯車のように
それだけでも
まっとうできればいいのだと
だから今
私の体からする音は
硬質で無機質な
金属音でなければいけない
そう
言い聞かせて
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