詩であり論であるということ/葉leaf
q6.まさしくメビウスの環のように、無限もまた、完全に閉ざされた球体の、内なる鏡の反映の中に生まれ出るのである。(39ページ)
ここで詩人は「メビウスの環」のある特定の性質に着目し、それを基準にすると、「無限」もまた似た性質を持っているので、「無限」と「メビウスの環」は類似すると判断しているのである。
ただ事実を描写して累積させていくだけでなく、それについて、例えば自分の感性を基準として巧みな形容を加える。あるいは、別の事実を基準としてそれと比較することで、問題となっている事実が基準となる事実と類似していれば比喩を使い、対照していれば対比させる。そのようにすることで、詩人は、詩に、事実
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