世の中なんてハッピーエンド/プル式
 
の作品を書いた時に、つい出来心で、というか思いつきで、匂いに取り付かれる虫と、匂いを嗅ぐという機能の(ほぼその機能しかない)鼻、というものを置き換える遊びをやってみたくなった。それは多分、他のどんな事にも結びつくのではないだろうか。

※ ※ ※

「鼻になってしまった」


わたしは鼻になってしまった

甘い匂いに頭がしびれる
いや鼻だから鼻がしびれるのだが
思考がとまり吸い込まれる
いや寧ろ私が全身で吸い込んでいるのか
瞬間の事が全てに変わり世界を再構築していく
脳髄が溢れ出すのを止める事が出来ない
脳髄と言っても勿論ながら鼻だから鼻水でしか無いのか

それ以
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