大蒜味噌/ふくだわらまんじゅうろう
断食あとの
大蒜味噌
茹でたキャベツに
御飯を巻いて
そうさ
おいらは
何も信じちゃいなかった
誰を敬ったりもしていなかった
田舎のやくざのそれと同じに
脳味噌忘れて
突撃
かましたりなどできなかった
そんな中途半端なまんまで
おいらはそこに居続けた
キリストが
空から降ってきて
おいらを叱った
「大蒜の
味噌のこころが
汝にわかるのか?」
…
わかりゃしないって
こんな
ボンクラに
何がわかるってんだい?
おいらにわかるのは
大蒜味噌の
あの旨さ
おかみさんがつくる大蒜味噌の
あの
何処にも売ってない
誰にも造れない
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