忘れたもの/
蒲生万寿
自らの居場所を知りたいのなら
ただ詩(うた)を歌え
一つの視点に立ち
高らかに歌え
恐れも
喜びも
嘆きですら
恥じる事なく
ひたすらに歌え
力の限り歌い続けるならば
時折、微笑み返してくれるだろう
無心の歌
無垢の歌
生命なんざ
そこらに有り触れているぞ
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