harmonic simulation (for Leo and little adult) 下/Oz
 
ていたから。本当に…何の冗談だよ。

僕は黄色を抱き締めた。黄色の肩はとても小さく、小刻みに震えていた。彼女はとても弱い存在なのだ。ヒト1人の死をしょいこむには余りにも弱いのだ。

黄色は寝てしまった。スヤスヤと。僕は何かが弾けてしまったのを感じた。胸が熱い。

数日後、僕は一度里に戻ることを決めた。状況を振り返る事にしたのだ。赤と青達から逃げるのでなく、目の前からぶつかってみることにしたのだ。

黄色は不安がった。それは否めないことだろう。ただ、僕の中に確固たるものが生まれてしまったのだ。

「写真を撮ろう。」

何があろうと僕は戻ってくることを約束した。いや、約束してもらった。僕は僕を彼女に押し付けたのだ。ゴメンね。彼女は言う。バカねって。僕らはキスをした。

写真には僕と黄色、白い髪の彼女のいた空間、小人の写った写真が写っている。

赤と青達はその写真を見て変な顔をする。そして、コレは何? ソレは? と尋ねてくる。

僕は明日黄色の元に戻る。そして伝えるんだ。小人に会った事を。彼らが大切な事を教えてくれた事を。そして、それは何であったのかを。
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