乱視/高梁サトル
れたのなら
それは意図せずして起こった奇跡と言うのかもしれない
そんな簡単なことにも気付かなかった
僕にはさっぱり愛をする才能がない
母さんのお腹の中からもう一度やり直したいよ
籠の中にいる鳥は肋骨に護られた心臓みたいだと思わない
力加減を間違って殺してしまうのが怖いから
大切なものは距離を置いて見守ることにしてるんだ
本当は下手糞なんだいろいろと苦手なものも多いし
そんな僕なりに生きていけるんだから笑っちゃうよ世の中
ひとつ、ふたつ、
点在する光を結んだ焦点に
きみがいてくれたらいいな
待ち合わせするみたいにさ
約束みたいで素敵じゃない?
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