真っ白な景色/鞘(サヤ)
 
自分らしさ見失いかけて
もがいた日々に終を告げて



真っ白な心の景色に身を委ねて

降り重なる悲しみの雨

打たれて崩れ落ちる無残な有りさま

とめどない心の叫び声

今止めて

まっさらな裸足に傷みかけて

救いから解き放たれよう

真っ白な自分に

身を委ね

受け止める術のなく

残るものが悲しみに似たものとしても

何の形にも似つかない無の中

掴めずに消え入る 闇の果てに


葬り去ろう

永遠に生き続けて


抜け落ちていく心の砂丘にも

潤う水の染みいっていくと信じて


始まり終る生命(いのち)の流れ


尊く 静かに響き流れるのが聴こえる


闇夜終りやがて朝を迎えるまで

悲しみ息を潜めながら
その生命(いのち)輝くこと待ち望んでいる

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