『束ねる』/
あおい満月
髪を束ねた
まだ十代の古典的なわたしが映る
露わになる輪郭が湿らせる傷痕
二度と同じ過ちを冒さないために
今がある現実に撫でまわされるこころ
束ねるという行為は
過去を受け止めるということ
指先からすり抜けていく
時間の一つ一つを確かめること
一握に掴み取ったものは
いずれ消えても
体温だけは残る
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