『破壊遊び』/あおい満月
退屈という時間を抹殺したい
エナメル線に火をつける
行きつく先は爆発だが爆発の恐怖を忘れている
錠剤が、錠剤があれば大地震も大丈夫
(あのね、良い詩を書くときは服用をさぼるの)
錯乱と動揺を逆手に取って利用する
もはやわたしは人間ではない
健全なんて求めない
だけど
崩壊に身震いする小動物
ことばを物色しながら光という影に隠れる
息を潜めて
足跡の辿る道を進む
抹殺しきれない退屈は
今夜の硝子に飲み込んでしまおう
エナメル線上の灯は黒い臭いを立てながら
風に消える
死神の手のように
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