大蛇と影を重ねて/ポッポ
その声は遠くから、自分の存在を僕に伝えようとする。
……ここは、僕だけの世界ではない……?
今もまた、遠くから聞こえてきた誰かの声に反応して分裂する。
?制圧せよ――制圧せよ――制圧せよ――制圧せよ――制圧せよ――?
………………………………………………
その言葉は、僕が冷静な落ちつきっぷりを意識的に演出しようとしても、おかまいなく、そこに感覚を開放させるための起爆剤らしきものを投じてくる。それはまるで、僕の内面に潜んでいるカオスのようなものを刺激し、逆上させ、脳に充満したそれによって僕が現在を見失うことを狙っているようだ。
それでも僕は、自分の内側から指示される?悦びの行動
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