大蛇と影を重ねて/ポッポ
胸の疼きは徐々に大人しくなる……。
――争いは収まったか?――
息を切らし、前のめりに倒れた僕は、首だけを動かして現在の場面を窺う――。すると、神は大蛇に巻きつかれた状態で死んでいた。
でも僕は、息が整えばそのまま生きるのだった……。
*
――悲劇的なストーリーを混ぜこまなければ幸福が強調されないのなら、想像力のない者へのプレゼントには悲劇的なものが欠かせない。
私にはそのプレゼントが快い。
ただし、それは幸福を期待しているからではない。私がプレゼントの入った箱を開けるのを見ている大蛇が、舌をピロピロと出し入れさせながら笑っている。それが私には可愛く思え、
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