私に住まうエレファント/窓枠
いことは次第に無視され
忘れるんだって置き去っていく
まぶしい明日にこそ未来が見えるなんて
その人にしか見えてはいないのに
(彼はエレファント・マンと呼ばれていた)
自堕落な骨なしたちが笑ってるぞ
顔も見えない文字だけを囲い
根も葉もないごたくを言い合っては
真実にもネタにも扱っているんだ
フリークスが誰にでもひそむ神なら
男も女も死人も動物も
世界は神様で溢れかえっているんだろうか
(彼は仰向けで眠りについて、そして亡くなった)
分からないことは分からない
知らないことの多い景色でも
知らん振りはしてられないよ
変革をもたらす恐れを
怖いと逃げてしまえば
泥まみれになってしまうんだ
(私はそんな彼のことが好きなのかもしれない)
好きで生まれたかどうか
そんなこと
よりも
何かひとつでも好きになって
わたしは死んでいきたいね
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