バーボンをロックでいただく/窓枠
 
並みさえ
どこか賑やかに感じてしまう

私はないものねだりな上に我が儘だ
崩れたメイクでは裏通りしか歩けず
曇りっきた窓硝子を見つめて

吠えてやった

「なぁ こんな世界ってなんなんだ」


ある人に存在を課せられて
ある人に呼吸を教えられて

教会の神父に
生きてる有り難みを問うたとこで
それは私自身の答えにはならない


私自身を発酵させるためなのか
カチリと鍵を閉めれば
頭蓋骨がひび割れていくような
めまぐるしい痛みを味わった

なに ほんの少し酔っていただけ
ほんの少し
苦さが残るだけだと
自分に言い聞かせて

私を抱くのは私
汚れてしまったって
朝になれば洗われている

失っちまったもんなんてほんの少し


そう 気に病むでもなく
 ほんの少し だけなのさ
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