無し/kei99
で
一ミリの隙間もないようで
ただ真っ暗で
その僕の眼球と
瞼の裏の間に
今僕は居るわけで
その空間から涙ってもんは生まれて
生まれ続けて
蒸発し続けているわけで
まただ
まだぬるい
ぬるいと
叫び続ける俺が居るわけで
その不安は
孤独は
絶望は
生ぬるくて
俺の周りにへばりついて
粘着質な独特な臭いを出しながら
俺の
目から
鼻から
耳から
肛門から
毛穴から
男のいきり立ったそれを
女のアソコに捻じ込むように
俺の中に入れてくる
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)