無し/kei99
 
僕は横になる

生ぬるい妥協が

僕を包みこむ

これでよかった

あれでよかった

あれしかなかった

これが最良だと

僕は横になる

目を閉じる

暗闇が広がってる

目と瞼の距離は

恐らく全くないのに

目の前には

いや

瞼の裏には

暗闇が広がってる

空間は虚構だ

時間は虚構だ

そんな話を聞いたことがある

空想だ

夢だ

妄想だ

机上の空論だ

役に立たない

俺のチンポみたいだ

そんな風に言われた

でも瞼の裏は

ただ真っ暗で

一億光年先もあるようで
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