穴違い/
服部 剛
ら
明日の空模様を気にしている君の横顔に
声無き声で 告げてみる
「予報は 思うほど 当てにはならない」
机に置かれたテレビのリモコン
電源ボタンをむしょうに押したくなってくる
明かりの消えたキッチンで ぼう と立ち
手にした鍵の
にぶったかがやきを見つめた後に
自分の胸の鍵穴にさしてみると
ぴったり はまった
「ぐいっ」
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