夢の競馬場2/花形新次
マリリンローズ自身は、男を食い物にして生きてきた女というよりも、むしろ出自のために男に捨てられた悲しい女って感じだ。だから本紙予想の蟷螂という比喩はこの馬には当てはまらないな。
それに僕はグラマラスな女性というのがあまり好きではない。重いし、手に余るような気がするのだ。しかも不幸な女ときてる。なおさら重いじゃないか。2000年代なんだぜ、そんな女は流行らないさ。もっと軽やかでなきゃ…。
僕は、マリリンローズははずそう、そして、そよ風(ジェントルブリーズ)という名の蟷螂のオスのように小さくカヨワイ今風の男の子を本命にしようと決めた。
そんな感じで、1時間をかけて『湘南ホースニュース』を読み
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