ショートレビュー・サンデー+++あやふやな均衡。/ことこ
」が少し動かしてしまえば、すぐに砂はこぼれおちていってしまうわけで、いかに不毛な行為であるか、は、たぶん「あたし」自身がいちばん分かっているのでしょう。
だからこそ、「その忠実な墓守りに、なります。」という「あたし」の決意は、とてもせつなく響いて、胸の奥にそっと、しまっておきたくなります。
◆手違い / 小川 葉さん
http://po-m.com/forum/i_doc.php?did=146919
なんだかとっても、ありえないような設定なんですけれど、出だしのつかみ、「奥さんがベッド/僕がソファ/と決めてから/少しずつ話すようになった」というのが、自然な流れで、いかにも「ありそう」なことのように思えるので、その後の展開まで、なんだかそんなことがありえそうな、そんな気分になってきます。
「僕はソファの上で/妻のことを考えていた」からの5連目は、読んでいて少し、じんとしてしまいますね。
この世のすべての偶然に、おもわず感謝したくなってしまうような、あたたかい作品です。
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