クミちゃん/捨て彦
間にか自分の領土を侵されてまう。いつの間にか、体の芯まで食われてまう、なんて、この世界ではそれが普通や。なのに、そんなとこで、このコは自分の場所をしっかり守ってんねんなーって思た。背ぇめっちゃ小さいくせに。なんでそんな堂々としてんのやろ。酔うた顔してえらい笑てるでコイツ。とか思て、こんときは彼女の気合いに圧倒されて、そのままお開きとなったわ。ほんま性欲おさめるん大変やった。んで、それから次のデートの日に、昼間に高島屋の前で待ち合わせやったんやけど、ちょい遅れてもうた。クミちゃんはもう待ってた。ほんでもおれ、朝からもうずっと決めとってん。おれ、クミちゃんの前までぐんぐん歩いていって、ほんでもう、行っ
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