散歩道とわたしとネコ/窓枠
 


もしも猫になれたのなら
そう、考えた事はないでしょうか?

誰だって一度 もしかしたら
それ以上に自分とは違う なにか
に、憧れるのではないでしょうか


堤防の上を歩いてみました
少しだけ周りの目を気にするお年頃
なのですが
好奇心には勝てません

(実は、
 家を囲む塀の上にしたかったけど
 魅惑の境界の向こう側にはきっと
 雷おじさんがいるのかもしれない
             なんて)

少々の風にすら立ち止まる
わたしはやっぱり臆病者で
四足歩行のできてしまう ネコさん
にも、勝てません

かれらはいつから
つま先立ちを覚えたのでしょうね

軽やかなホッピングすらできない足
手のひら
やわらかくなんかないのです
悔しいって思いながら 
苦虫をかみつぶしたような顔で笑む
わたしだって
自由気ままに歩けるのですよ


 「吾が輩は猫である」

小生と呼ぶ
あなたみたいなかっこいい事は言えない
けど、少しでも歩みよってみたくて
ほんの息をするついで
にゃあにゃあ、鳴いてみながら
こんな日常を詩にしようと思う

 「わたしは人間である」

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