落花の季節/
楽恵
散るために咲く花の 年々
洞庭湖の晩 暗く 俯き
薄氷の光を踏む
木立の沈黙 彩か鳥の姿まだ帰らず
君の歌声 一遇 銅琴の音 華やかなりし頃
遠く
宮廷楽人 詩酒の会
黄土戦乱今だ止まず
忘れがたきは長安の春
眼閉じ 風 遣り過ごす
また、舞い散る花の美しき頃 必ずや君に逢う
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