ほうぼう/あおば
 
ら参集したものたちが
ため息をつくたびに
つららは伸びて
次々に落下する
毛皮を貫かれた偽の獣たちは
腹いせに
街の住民に意趣返しを企む
それからのことは
国語辞典に任せて省略するが
鎌鼬の生息する街には
冬になるとつららが伸び
背筋を凍らすような
朝を拵えて
恩着せがましいセリフを吐かせる
方々に友人が居る人たちは
耳を塞いでそれを聞こうとはしない






「poenique」の「即興ゴルコンダ」投稿作。

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