私は裸足で アロエを買いに往く/鈴木陽一レモン
 

モカ、塩、菓子を貸し借り
はだし の あし
まっす ぐぅに 廊下を滑る。

はだしのあしは、玄関に降り立つ。
はだしの前足が、紫色でドアノブ引っ掴んで
(ぐっ)と、ちからを入れ

 おんなのこは、かわいかった
 宗教に嵌まってしまうような
 かわいさだった。

はだしは、はだかのまま笑ったし
はだしは、はだかのまま怒ったし
とびらが、ひらくと銀世界なった
(わっ)と、さむかった。


 あしが、おなじように
 くりかえしを、した。
 おんなしように、した、あしが。

あ た し の あ し が !!

ちぎれそうだった
けど、ちぎれなかった。
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