黒頭巾ちゃんと仮面舞踏会/チアーヌ
えっ、脱ぐって」
「当たり前じゃない。いますぐここで裸になって、青頭巾ちゃんにそのブルーのドレスをお返ししなさい」
「そ、そんな。いやよ、ここで脱ぐなんて」
うさぎちゃんは、まるで退路を探すかのように後ろをちら見し、後ずさりしながら言いました。
黒頭巾ちゃんは道化師に目配せし、うさぎが逃げられないよう、内側からドアに鍵をかけさせました。
おおかみも、おおかみの周囲にいた取り巻きの雌犬や牝猫たちも、面白そうに事の成り行きを見つめています。
「あんたねえ、自分からケンカを売って来たくせに何言ってるのよ?あははっ、それとも、人に見せられないようなみっともない下着でもつけてるんじゃないの
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(2)