【批評祭参加作品】<椎野いろは>さんの『つなぎ』と『低気圧』を読んで/Kashin
り、完全には拭えないその孤独感です。
ちょっとここで、違う話をしますが、二連目と三連目に書かれているように、「ぼく」が実際に「水溜り」で転がったり、「焼却」されて「塵」になったり、現実世界では普通はありえませんよね。こういう表現をしても良いところが、表現作品全般に於ける良い(面白い)ところの一要素だと思うのですが、例えば自分をまるで「物」のように扱ったり、客観的な目線で物事を見ようとする行為は、芸術など表現に於ける大変重要な基本技術だと思います。もちろん理性的な態度や観察や分析だけではなく、感情や感覚などの盲目性(のめり込む衝動)も大切だと思います。要はバランスです。個人的には感性大好き人間
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