『批評際参加作品』私が読みたい詩-実存と世界性/ダーザイン
 
光富郁也(現在光冨いくや)さんの現象学的ハードボイルド文体が異界へと越境し、現実という事柄の可能性を飛躍的に拡大するのを見て、私は速やかに、新しい文学がここから始まるなと確信した。光富郁也さんのバードシリーズ、マーメイド海岸シリーズについて、「現実と幻想の往還」という評を付けた人がいるがそれは表層的な読みだ。あそこに書かれていることはことごとく現実の諸相であると考えるべきである。現実という事柄は、集合的無意識の諸相や多元宇宙のあらゆる可能性へと開かれているのである。ここに新世紀詩文学メディア文学極道が発起する。彼は21世紀文学の荒野に預ばうるものであった。
 彼の傑作の数々は文学極道でも読めます
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