【批評祭参加作品】批評もそこそこに現代詩の先行きが不安だ/KETIPA
 
です。違う世界です。だってこれを読んだとき、「おそばを食べていたのね、ギターの音がしたの、」でもう半笑いなんだもんおれ。そのモチーフの接続そのものに面白みを感じてしまう。内容とか展開とかはその次。別個のものとして、別次元のものとして「そば」「ギター」がぽこんと出てくる。文脈から離れた言葉そのものがもつ固有の周波数同士が組み合わさって、「そんな音出せるのか」と驚くような音色で、コード進行とか完璧に無視したようなメロディを打ち鳴らしていく。

 人によっては雑音と捕らえるかもしれないような、でも文脈もコード進行も気にしなければ最高に心を捉える音楽、それが最果さんの詩だと思っている(あれ、なんかこれ
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