アスラエル/チアーヌ
 
きから、こういうときにはお互い正直に言い合うように約束していたので、俺は妻に医者との話がどんなことだったのか訊ねた。
 妻は動揺し泣いていたが、俺はもう手術しても意味のない末期の状態で、余命は三ヶ月から半年であることを教えてくれた。

 数日前に、俺はこの大部屋に移って来た。
 ここはどうやら、要観察の肺がん末期患者が集められているところのようだった。
 大部屋とはいっても、誰とも会話はない。
 みな息苦しいので、しゃべるどころではないのだ。 酸素マスクをつけて寝たきりだ。
 がんが脳に転移したのか、わけのわからないことを言っている男もいる。
 その男は四十五歳の俺よりも若く見えた
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