Blue Heron/月乃助
{引用=
大さわぎでなく
ゆっくりと歩む
足の裏に感じる砂の感触を確かめ
けして温かくないけれども
柔らかく反発してくるようなそれを
一足一足 注意深く進まなければ、
見逃してしまうことなど
きっとたくさんあるのだから
ほんの少し息を継ぎながら
静か過ぎるほどに
夢も望みもいだきはせずに
遠くでなく 足の先を見つめ
次の一歩のその行き着く先を 自分のためにする
細い足が蹴爪をみせるのに 誰も気にもしない
恥じらいでも ためらいでもなく
勇気さえでも けしてなく
それでいて、進むことはやめずに
なにかを願おうと そうでなかろうと
生きることは与えられた
わ
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