変わってねーのは夕日だけ/プテラノドン
き缶を手に車へ向かおうとした。
「なあ、○○」僕が振り返ると、おーちゃんは地面を指さしていた。
「これよ、学校のベランダ思い出さね?」
アスファルトの上に僕らが吸っていた煙草の吸殻が散乱していた。その時おーちゃんは、別段深く考えずにそう言ったのだろう。
「拾っておきますよ。」
「さすが、先生。」
「学校じゃ絶対、拾わないっすよ。」僕はそうおどけて吸殻を空き缶に入れてゴミ箱に捨てた。
その日もきれいな夕日だった。変わってねーのは夕日だけだった。
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