【批評祭参加作品】西瓜割りを見物する人の群れ(詩における批評の風景)/角田寿星
と詩の批評で西瓜割りをやる時は、目隠しは不要なんじゃないですかね。いっくら目を凝らしても西瓜なんか見えやしない。でもいろんな事情とか理由があって、この詩には何か一太刀浴びせてしまいたい。で、何をするかというと、自分なりの西瓜を創り上げて「いいかみんなこれが西瓜だよ」と高らかに(あるいはおずおずと)宣言しながら、えいやっと振り下ろす。
はいっ、詩の批評いっちょあがり、です。
さて、こうして書かれた詩の批評に対するギャラリーの反応ですが、佐藤さんのいう「西瓜割り見物の快感」を得られることが詩においては少ないのか、黙って見ていることが多いのではないか、と考えます。市場が狭いせいもあるのか、なんと
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