【批評祭参加作品】原罪と救済のパレード(反射熱 第五号)/古月
パレードはいつしか、その列自体が歌になり、「いつまでも いつまでも」続いていく。岡部淳太郎の「原罪」において静かに流れ続ける「うた」と、遠海真野の「パレード」で賑やかに流れ続ける無言の音楽は、おそらく同じものだろう。人が生き続けることは「原罪」であり、また、それ自体が「救済」でもある。そして、それは同時に「贖罪」の唯一の手段でもあるのだ。
今回の第五号は、全体でひとつの詩であると言っても過言ではない、良質なアンソロジーのようだった。本誌は、こうして同人として人が集まるということ、それ自体に大きな価値があると思わずにはいられない、実に優しい詩誌である。この詩誌と出会えたことに、心から感謝したいと感じた。この感情もまた、まぎれもない「救済」なのである。
*「特集・三角みづ紀」と、批評的な散文については割愛した。
詩誌 反射熱
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