【批評祭参加作品】谷川俊太郎インタビューから考えた事/大村 浩一
 
考えると、現代の詩の評価基準がけっこう通俗的なところになる
のは避けられないし、谷川氏の「ことばあそびうた」に対してある教諭が『気
持ちを表現していない詩なので、生徒に教えられない』と語ったような誤解を、
現代詩が受ける事態も招く。
 そしてさらに面倒なことに、実際には大衆は、評価の基準を自分では決め難
い。それはネットを見ていてもよく分かる。その基準は教育によって変えうる
し、政治的な圧力でも操作可能である。例えば学者センセイがこぞってTVや
新聞で評価したら、それはやはり「とりあえず名作」にはなってしまうだろう。
詩に対して草の根からの正確な批評が必要な所以である。

○「
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