インド旅行記16(ダージリン)/チカモチ
テルマンはこの日の夜、「ドライバーに聞いてみたけど、彼は心当たりがないと言っています。彼を説得してお金を返してもらうのは僕には困難です」と言っていました。そりゃあそうでしょう。でもあなたのやり方はジェントルマンとして完璧でした。ありがとう。
あぁ、たかだか100ルピーでこんなにみじめになるなんて。というよりも、自分の弱さに自己嫌悪でした。分かっていたのに、阻止できたのに、拒めなかった。
やっぱりインドなんて大嫌いだ!と思いましたが、ダージリンの街を歩き、雲がかかった村を見下ろしていたらグッときました。ここは雲の上にある街なんだ。
チベットの服を着た老夫婦が、立ち止まっている自分の後ろを静かに通り過ぎていきました。
こんなに周りに振り回される旅行は今までなかったし、これから先もないだろうと信じたいです。大嫌いになったり大好きになったり、私も忙しい人ですが、また来たくなってしまうんだろうなぁと思いました。
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