closing/月乃助
花弁が
閉じられていくように
終わってゆく
それは、けして植物をたのしむ
観賞的な終焉などでなく
冬空のきびしさに
指先をこごえさすように
手をのばそうと、
やってくる
一つのクラスタから生まれた時が、
もう少しで、【。】をつけるように
閉じられる
あきれるほどに繰り返される
その先は、延々と続いているのに、
からだが感じるように
本を読み終えるように
むかえるしかない
甘苦
時計の針のうごきは、
植物の春を待ちこがれては、
冬眠する獣たちも、
回帰をくりかえし
終わることのない
待望
一月に始まり十二月に終わるのですから
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