滑った感じ/八男(はちおとこ)
化で、滋賀県人としては、アイデンティティをちょっと確立できかねない、微妙な県民性を持っている。むしろ、一番、今の日本人らしい人が多く住んでいるような気もする。
と、感じるのは、地元のテレビ番組などを見ただけの、どっぷり漬かっていない人間が言うことで、十年多く生きているだけでも、こつこつおもしろい人に出会っていくので、そんなに捨てたもんじゃない思いも込み上げてくる。しかし、自分に捨てられた人とはどういう人だろう。「捨てたもん」の側の人。希望にならない人。おもしろくなかったら捨てられるのなら、無理にでもおもしろくしていくまでだ。つないでいく気構えさえあれば、希望は消えない。こんな考えが、長続きしな
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