唐辛子の赤やオレンジ/
ふくだわらまんじゅうろう
唐辛子の
一味の
粉の
赤やオレンジの
断片の
輝くような
憂鬱を抱えて
夕陽の街を彷徨って
湯豆腐の
湯気の仕合わせの
旅籠の
蔭で
君の能弁な髪の香りを
僕の懐に
僕の懐のエンペラに
戻る
編
削
Point
(1)