365分の1としてのクリスマス、あるいは本のカバーについて/robart
 
た風に、妙に凝った例え話を持ち出しては、お互いにお互いを乾いた笑いで包み合う。それが世間で言うところのクリスマスであったとしても、僕らにとってはいつもと変わらぬ日常でしかない。365分の1としてのクリスマス。サンタは昨日という煙突を通り、今日という暖炉から家に入り、手に取ることも目にすることもできないプレゼントを裏返しにされた靴下の中に入れて、明日というドアから外へ出て行くのだ。

 本について話す。他愛も可愛げもないクリスマスの話は少しおいておいて、本について話すことにする。より具体的に言えば、本のカバーについて。

 僕は服においても、インテリアにおいても、あるいは雑貨全般についてもそ
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