ダメな人間の条件/ふくだわらまんじゅうろう
 
間であり且つ
人間ですらなかった時代の地平線を眺めて
そこに沈む夕陽を見つめて
汁気がなくなるまで煮詰めて
落し蓋で人差し指をやけどして
そんな粗忽な自分に涙して
そのキッチンにくずおれて
涙の海に
海原に
進化という名の風、渡る
「俺はいつでもそんなことを
考えているんだぜ」
だからあなたはダメな人間になったのではなくて
人間がダメになった
あの
電脳洗脳電子箱的白色世界
「せんせいてんのーへーかのまごとこーえんであそびました」的世界
つじつま

もしも、あなたが
ダメな人間になったとしたならば
ダメな自分を
ダメな湖の
ダメな湖畔の
ダメでおし
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