2009/12/16/
鎖骨
疲れた、ああ、疲れたね
誰にも聴こえない会話がぽつり交わされ
冬は足音のひとつも立てずに今年もやってきた
わたしはそれ以上言うこともなく自ずからそのかいなへ身を預ける
呼気や落ち葉や剥がれ掛けの住家の塗料から伸びてくる無数の白いそれへ
わたしは、いつでもどこにあっても悦んで擁かれて
そのことだけで満たされている
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