バス停/……とある蛙
 
ら笑いを浮かべ
君を大声で冷やかしていた。

(なんてこったい。)
(何で笑っている?)
(何で笑っているんだ?)
(何で冷やかしている?)
(何で大声を出している。)

どうやって家に帰ったのか憶えていない。
(確かに悲しかったのだけど)
(確かに淋しかったのだけど)
(確かに

僕の恋は終わったのだ。)

君の親友の女の子から
付き合ってほしいと言われた時
僕は何となくはっきり答えずに
そのまま黙殺した。

僕の高校時代の恋は終わったのだ。

ぼくはもう、この時以来
屋根の上に昇って両足を抱えて
君の家の屋根を見ることは無くなった。
もう二度と

君は今
ひょっとしたら孫と一緒に遊んでいるかも知れないけれど
僕はひょんなことから思い出した。
君のことを

ホントだよ。

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